Q1
| 我が国におけるPC管の歴史は?
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A1 | 現在我が国で使用されているPC管は、外側に鋼管を使用しないノンシリンダータイプのものですが昭和36年頃から製造され、40年以上の実績があります。
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Q2
| 規格としてはどのようなものがあるか?
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A2 | 日本工業用水協会規格、日本道路公団規格、水道協会規格、PC管協会規格等がありましたが、現在は日本工業規格JIS A 5373(プレキャストプレストレストコンクリート製品) 付属書4(水路用プレストレストコンクリート管)に統一されているほか、補完的にPC管協会規格があります。
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Q3
| PC管は何故、高強度なのか?
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A3 | コアコンクリート管の円周方向に緊張したPC鋼線を巻き付け、プレストレスを導入します。このプレストレスが内圧・外圧によって管に発生する引張応力を打ち消す方向に働くので、高強度性能を発揮できると同時に信頼性も高い製品となります。また、高圧縮強度のコンクリートと高引張強度のPC鋼線を合理的に組み合わせて使用するので、経済的な製品となります。
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Q4
| 強度の種類(管種)はどのようにして変えるのか?
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A4 | 導入するプレストレスの量を変えることによって、望みの強度の管が製作可能です。実際には、緊張しながら巻き付けるPC鋼線の種類、径及びピッチを変えることによって管の強度を設定します。
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Q5
| 超高強度管とはどのようなものか?
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A5 | JIS規格で規定している高圧1種管を越える強度のものをそのように呼んでいますが、PC鋼線のみでは対応出来ない場合には、コアコンクリート部分の厚みを増加することに依って対応します。外圧管の場合、発生応力は厚みの二乗に比例して減少することを利用することになります。 例えば型枠の有効活用として、呼び径1800型枠で内径1650を製造することにより飛躍的に強度増加を図ることが可能です。
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Q6
| 設計に合わせた強度の指定が出来るか?
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A6 | 出来ます。もともとPC管はプレストレスの導入量によって、強度の設定が可能な構造ですから問題ありません。 また、平成12年10月のJIS規格改正によって、このような製品にもJISマークの保証が付きますので安心してご利用出来ます。
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Q7
| 製造方法は?
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A7 | 本体となるコアコンクリート管の製造方法は、遠心力方式とロール転圧方式の2種類があります。 寸法的には若干の違いがありますが、PC管としての強度等は同一です。
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Q8
| カバーコートモルタルの目的は?
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A8 | コアコンクリート管に巻き付けたPC鋼線の保護が主目的ですが、極めて重要な役割を果たしています。管強度の発現をPC鋼線の緊張力に因っていることから当然のことですが、規格でもその重要性から品質を、強度35N/mm2・厚みを25mm以上と規定しています。 また、会員メーカーも長期間の海水浸漬試験を行うなどの確認を行っています。
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Q9
| 外圧管と内圧管の区別は?
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A9 | 内圧が作用する設計のものが内圧管で、満流状態でも内圧が作用しないと考えるものは外圧管となります。
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Q10
| 外圧管の設計手法の基準的なものは?
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A10 | (社)日本道路協会 道路土工 「カルバート工指針」 日本道路公団 設計要領 第2集 カルバート編 の2法があります。 「指針」は外圧荷重を曲げモーメントに換算して管の抵抗曲げモーメントと比較する方法、「設計要領」は荷重係数を用いて外圧荷重を、直接管の規格強度と比較するものです。 PC管協会発行の「PCパイプ設計・施工マニュアル 外圧編」も併せてご利用下さい。
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Q11
| 内圧管の設計手法の基準的なものは?
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A11 | 農林水産省農村振興局(旧構造改善局)土地改良事業計画設計基準「パイプライン」に示されています。内圧と外圧が同時に作用する場合の作用力を複合的にとらえ、管の抵抗力と比較するものです。
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Q12
| 設計上の「たわみ」はいくらか?
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A12 | ありません。PC管は剛性管ですので、強度を施工条件により変化する側圧に期待する製品ではありません。 従って、早急な道路開放など急速施工が必要な場合や、高信頼性が求められる場合に有効な製品です。
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Q13
| 配管割付けの結果、乱尺管を使用する必要がある場合があるが、この対応は?
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A13 | あらかじめメーカー工場内で、PC線固定・切断加工を行って必要長さの管を製作可能です。 在庫品ではありませんから、若干の日数を見込んでください。
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Q14
| 現場搬入後、必要な長さに切断してもよいか?
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A14 | お避け下さい。PC線の切断試験・プレストレス量減少の測定等を行って強度低下等のおそれが無いことは確認していますが、構造上避けるべきです。 やむを得ない場合は、例えば取付桝に挿入し、管の周辺を固定(コーキング等)してPC鋼線の緩みを防止してから必要な部分をカットしてください。
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Q15
| 構造物との取合い部分の処理は?
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A15 | この部分は管路構造上の弱点となりがちです。可とう継手を使用するか、短管を使用して基礎部を構造物と一体化し、1本目の継手の伸縮可とう性を利用する方法をお奨めします。
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